2010/08/07

「同じ月を見ている」

監督:深作健太
原作:土田世紀『同じ月を見ている』全7巻(小学館ヤングサンデーコミックス)
熊川鉄矢/窪塚洋介
水代元(ドン)/陳冠希(エディソン・チャン)
杉山エミ/黒木メイサ
金子優作/山本太郎
中田/松尾スズキ
東谷/岸田今日子
住職/三谷昇
大樹(住職の孫)/川上将平
東映配給・2005年・日本映画・106分

<「幼なじみ」ってホントいいもの・・・> この映画では、当然鉄矢(窪塚洋介)、ドン(エディソン・チャン)、エミ(黒木メイサ)の3人が中心人物。しかし、スクリーン上には3人の少年少女時代が再三登場するから、3人の子役たちの演技も重要。その点、エミのかわいい少女時代を含めて、3人の子役がそろって違和感なく演じているのは実にお見事!かわいい女の子を「オンナ」と意識しないで、幼なじみ状態でつきあえるのは私の経験では小学校4年生くらいまで・・・?しかし、早熟化が進み、セックス体験年齢が早まっている今の時代では、小学校4年生ともなれば女の子は立派なオトナで恋愛対象・・・?
 それはともかく、この映画のテーマは3人三様の生きザマ、とりわけ鉄矢とドンという男2人のそれだが、それを浮かびあがらせるための大切な伏線が、テッチャン、ドン、エミと呼び合っていた幼い頃の心の交流。幼なじみって本当にいいもの・・・。

<あった、あった、こんな朝鮮人差別・・・>        
 1949年生まれの私の小学生時代は、1950年代後半から60年代はじめにかけてだから、日本が高度経済成長時代に突入する少し前。したがって、当時私はつぎのあたったズボンをはいていたし、外食したりタクシーに乗ったりした経験は1度もない。正月や誕生日に母親が作ってくれるのり巻きが、普段考えられる最大のごちそうだったし、結婚式に行った父親がごちそうをお持ち帰りしてくれるのが最大の楽しみだった。松山市に住んでいたそんな私の小学生時代には、私にもドンちゃんと同じような「立場」の友人が1人いた。彼は身体もでかく体力もあったが、なぜか仲間外れにされていたことを今でもよく覚えているが、その理由はきわめて明白・・・。

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