2014/06/22

「韓国人労働者の賃金、西欧よりも高水準」

韓国ロバート・ボッシュ社長
「中国工場と競争しなければならないのに」
今年620億ウォンの設備投資計画


「韓国は中国やタイにあるほかのボッシュの工場と競争しなければならない。ところが、韓国人労働者の賃金は中国・タイ・東欧はもちろん、すでに西欧よりも高水準だ」

ヘルマン・キャス韓国ロバート・ボッシュ社長=写真=は17日、ソウル市中区のソウル・プラザ・ホテルで行われた記者懇談会で「韓国はすでに成熟した市場の賃金水準に達している」と苦言を呈した。

ボッシュはドイツを本拠とする世界最大手の自動車部品メーカーで、韓国では釜山や大田などに工場が3つあり、従業員約1800人を雇用している。韓国での昨年の売上高は1兆8000億ウォン(約1800億円)だった。

同社長は「通常賃金(定期的で一律に支払われる給与)を引き上げるべきだ」という労働運動関係者の主張に対しても、「ドイツでも1960-70年代に労使紛争が激しかったが、80年代にはなくなってしまった。ドイツの労働組合は自分たちが世界を相手に競争しなければならないことを認識した」と遠回しに批判した。また、「消費者は質の良い製品を安く買いたがる。だが、その製品がどこで生産されたかには関心がない」とも語った。

さらに、自動車業界でこのほど騒動となった低CO2車協力金制度に関連、「政府の干渉がない開かれた競争をすれば、消費者が判断して決めるだろう」と否定的な見解をほのめかした。この制度を導入すれば、消費者は購入する車の二酸化炭素排出量に応じて補助金をもらったり、負担金を払ったりしなければならなくなる。

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