韓国サムスン電子の李健煕(イゴンヒ)会長(72)が急性心筋梗塞で倒れてから約40日が過ぎた。経営復帰は困難とみられる。
世界有数の電機メーカーを育て上げたカリスマ会長にけん引されてきた巨大財閥と、サムスンに依存する韓国経済は曲がり角を迎えている。
◆株価1割下落
李会長は5月10日夜に自宅で倒れ、一時は心肺停止状態となった。現在の病状について、グループ広報は6月19日、「手や足を動かして、あいさつに反応する。1日に8~9時間ほど目を開けている」と説明するが、年齢的にも復帰は困難とみられる。
今後の経営について、グループ幹部は本紙に、「李会長の長男、李在鎔(イジェヨン)サムスン電子副会長への継承路線は敷かれており、当面の経営は問題ない」と自信を示す。
しかし、19日のサムスン電子株の終値は132万3000ウォンと、3日(147万ウォン)から約1割下落した。
サムスン電子の2014年1~3月期の営業利益は前年同期比3・3%減。韓国証券各社は4~6月期も苦戦すると予想する。営業利益の5割を依存するスマートフォン(高機能携帯電話)が、安価な中国製品に押されており、先行き不安が広がっている。グループ全体の13年の純利益も前年から18%減少した。ウォン安で石油化学や重工業などの業績が悪化したためだ。
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