日本時間の10月17日、アップルは新しい9.7型タブレット「iPad Air 2」と7.9型タブレット「iPad mini 3」を発表した。Apple Storeでのオンライン受注開始は、2014年10月18日からだ。ここでは旧モデルとスペックを比較しながら、それぞれの強化点をまとめよう。
●ボディも中身も大幅に進化した「iPad Air 2」
まずはiPad Air 2から見ていく。最大の特徴は、7.5ミリ厚だった初代iPad Airから18%薄型化し、6.1ミリ厚の世界最軽量ボディを実現したことだ。これに伴い、重量もWi-Fiモデルで約437グラム(32グラム減)、Wi-Fi+Cellularモデルで約444グラム(34グラム減)に軽量化した。169.5ミリの横幅と240ミリの高さに変更はない。
ボディカラーはこれまでのスペースグレイとシルバーに加えて、新色のゴールドも選べるようになった。ホームボタンには、指紋認証センサーの「Touch ID」も盛り込んでいる。iPhoneで先行して採用したゴールドのカラーやTouch IDをiPadにも適用した格好だ。米国で10月20日(現地時間)に始まるモバイル決済サービス「Apple Pay」については、Touch IDを使ったアプリ内での購入に対応する(店舗での決済は非対応)。
Retinaディスプレイは、一部でうわさされた高解像度化は見送られた。9.7型で2048×1536ピクセル(画素密度264ppi)表示というスペックは従来通りだ。ただし内部構造的には、表面のカバーガラス、タッチセンサー、液晶パネルモジュールの3層に分かれていたディスプレイ部を1つに貼り合わせて統合し、空気層を省いた「フルラミネーションディスプレイ」に進化した。表面には「反射防止コーティング」も採用し、従来比で56%反射を抑えている。
アップルがフルラミネーションディスプレイと呼ぶ技術は、一般にオプティカルボンディングやダイレクトボンディングと呼ばれるものだ。本体を薄型化しつつ、内部で光の反射や拡散を抑え、表示の発色やコントラストを高める効果がある。また、表面ガラスと液晶パネルが近くなることで、表示が浮き上がって見え、タッチした指先のすぐ下で反応する操作感のよさ(視差の少なさ)というメリットももたらす。
プロセッサは第2世代64ビットアーキテクチャの「A8X」に強化。初代iPad AirのA7プロセッサと比較して、CPUを40%、GPUを2.5倍高速化したという。モーションコプロセッサについても、加速度センサー、デジタルコンパス、3軸ジャイロスコープ、そして新採用の「気圧計」から収集されるデータを継続的に測定する「M8」に進化した。
通信機能では、無線LANが高速なIEEE802.11ac(MIMO対応/下り最大866Mbps)をサポート。下り最大150MbpsのLTEに対応するWi-Fi+Cellularモデルは、20の周波数帯をカバーした。28、29、38、39、40、41のバンドが追加されており、仕様としてはUQコミュニケーションズのWiMAX 2+(auがMVMOで利用)や、Wireless City PlanningのAXGP(SoftBank 4Gで利用)が用いるTD-LTEのバンド41も含む。
カメラについては、背面のiSightカメラが500万画素から800万画素にアップグレード。前面のFaceTime HDカメラは、120万画素に据え置きだが、F値が2.2で81%明るくなったという。顔検出が強化され、バーストモード、120fpsのスローモーション、タイマーモード、自分撮りでの写真/動画HDRといった撮影機能にも対応した。
バッテリー駆動時間に変更はなく、Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生、オーディオ再生で最大10時間だ。ボディの薄型軽量化を受けて、バッテリー容量を初代iPad Airの32.4ワットアワーから27.3ワットアワーに減らしているが、公称値のバッテリーライフはキープしている点に注目したい。
以上、現時点で判明している情報をもとに、iPad Air 2をiPad Airと比較した。iPad Air 2は正面からの見た目がほとんど変わらないため、外観上の目新しさはあまりないかもしれないが、多岐に渡る進化を果たしている。後述するiPad mini 3が小幅なアップデートにとどまったこともあり、これからiPadの購入を検討しているならば、最有力候補になることは間違いない。
●「iPad mini 3」の変更点はTouch IDとゴールドカラー
次はiPad mini 3を見ていこう。ホームボタンのTouch IDと、ゴールドのカラーを追加した以外、ほぼ従来機の仕様を引き継いでおり、ボディサイズ、プロセッサ、ディスプレイといったスペックに変更はない。
なお、iPad mini 3の登場に伴い、前機種の「iPad mini Retinaディスプレイモデル」は「iPad mini 2」と製品名を改めた。初代のiPad miniとともに、値下げして3世代が併売される。
大幅な進化を果たしたiPad Air 2とは、スペックでかなり差がついた形となった。iPad mini 3はマイナーチェンジなので、Touch IDやゴールドのカラー、64Gバイト以上のストレージにこだわらなければ、3万1800円から購入できるiPad mini 2も有力な選択肢となるだろう。
●ボディも中身も大幅に進化した「iPad Air 2」
まずはiPad Air 2から見ていく。最大の特徴は、7.5ミリ厚だった初代iPad Airから18%薄型化し、6.1ミリ厚の世界最軽量ボディを実現したことだ。これに伴い、重量もWi-Fiモデルで約437グラム(32グラム減)、Wi-Fi+Cellularモデルで約444グラム(34グラム減)に軽量化した。169.5ミリの横幅と240ミリの高さに変更はない。
ボディカラーはこれまでのスペースグレイとシルバーに加えて、新色のゴールドも選べるようになった。ホームボタンには、指紋認証センサーの「Touch ID」も盛り込んでいる。iPhoneで先行して採用したゴールドのカラーやTouch IDをiPadにも適用した格好だ。米国で10月20日(現地時間)に始まるモバイル決済サービス「Apple Pay」については、Touch IDを使ったアプリ内での購入に対応する(店舗での決済は非対応)。
Retinaディスプレイは、一部でうわさされた高解像度化は見送られた。9.7型で2048×1536ピクセル(画素密度264ppi)表示というスペックは従来通りだ。ただし内部構造的には、表面のカバーガラス、タッチセンサー、液晶パネルモジュールの3層に分かれていたディスプレイ部を1つに貼り合わせて統合し、空気層を省いた「フルラミネーションディスプレイ」に進化した。表面には「反射防止コーティング」も採用し、従来比で56%反射を抑えている。
アップルがフルラミネーションディスプレイと呼ぶ技術は、一般にオプティカルボンディングやダイレクトボンディングと呼ばれるものだ。本体を薄型化しつつ、内部で光の反射や拡散を抑え、表示の発色やコントラストを高める効果がある。また、表面ガラスと液晶パネルが近くなることで、表示が浮き上がって見え、タッチした指先のすぐ下で反応する操作感のよさ(視差の少なさ)というメリットももたらす。
プロセッサは第2世代64ビットアーキテクチャの「A8X」に強化。初代iPad AirのA7プロセッサと比較して、CPUを40%、GPUを2.5倍高速化したという。モーションコプロセッサについても、加速度センサー、デジタルコンパス、3軸ジャイロスコープ、そして新採用の「気圧計」から収集されるデータを継続的に測定する「M8」に進化した。
通信機能では、無線LANが高速なIEEE802.11ac(MIMO対応/下り最大866Mbps)をサポート。下り最大150MbpsのLTEに対応するWi-Fi+Cellularモデルは、20の周波数帯をカバーした。28、29、38、39、40、41のバンドが追加されており、仕様としてはUQコミュニケーションズのWiMAX 2+(auがMVMOで利用)や、Wireless City PlanningのAXGP(SoftBank 4Gで利用)が用いるTD-LTEのバンド41も含む。
カメラについては、背面のiSightカメラが500万画素から800万画素にアップグレード。前面のFaceTime HDカメラは、120万画素に据え置きだが、F値が2.2で81%明るくなったという。顔検出が強化され、バーストモード、120fpsのスローモーション、タイマーモード、自分撮りでの写真/動画HDRといった撮影機能にも対応した。
バッテリー駆動時間に変更はなく、Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生、オーディオ再生で最大10時間だ。ボディの薄型軽量化を受けて、バッテリー容量を初代iPad Airの32.4ワットアワーから27.3ワットアワーに減らしているが、公称値のバッテリーライフはキープしている点に注目したい。
以上、現時点で判明している情報をもとに、iPad Air 2をiPad Airと比較した。iPad Air 2は正面からの見た目がほとんど変わらないため、外観上の目新しさはあまりないかもしれないが、多岐に渡る進化を果たしている。後述するiPad mini 3が小幅なアップデートにとどまったこともあり、これからiPadの購入を検討しているならば、最有力候補になることは間違いない。
●「iPad mini 3」の変更点はTouch IDとゴールドカラー
次はiPad mini 3を見ていこう。ホームボタンのTouch IDと、ゴールドのカラーを追加した以外、ほぼ従来機の仕様を引き継いでおり、ボディサイズ、プロセッサ、ディスプレイといったスペックに変更はない。
なお、iPad mini 3の登場に伴い、前機種の「iPad mini Retinaディスプレイモデル」は「iPad mini 2」と製品名を改めた。初代のiPad miniとともに、値下げして3世代が併売される。
大幅な進化を果たしたiPad Air 2とは、スペックでかなり差がついた形となった。iPad mini 3はマイナーチェンジなので、Touch IDやゴールドのカラー、64Gバイト以上のストレージにこだわらなければ、3万1800円から購入できるiPad mini 2も有力な選択肢となるだろう。
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