韓国が、次期戦闘機として米ロッキード・マーチンのF-35を40台、随意契約の形式で導入することに事実上決定して、またも米国の武器輸出のカモに転落しているというのが、専門家たちの指摘だ。
韓国のようにF-35を導入すると決めた日本と比べてみると、韓国がなぜアメリカのカモであるかを、確実に知ることができる。
韓国と日本はすべて似たようなレベル(日本は42台)でF-35を導入することを決定したが、戦闘機の仕様はもちろん、ソフトウェアの種類や整備に至るまで、明らかに異なっているからである。
このため、これまで韓国は、米国の航空機を900台導入して使ってきたし、それに伴う貿易赤字が500兆ウォンにもなるというのに、米国の差別が少しも改善されていないなど、韓国に対する米国の軍事的差別に直面しなければならないという指摘が強く出ている。
◆武装能力差別
韓国が導入するF-35には、現存最強の空対空ミサイルという評価のあるメテオミサイルを装着することができないことが分かった。
韓国がF-35を導入するときに、ヨーロッパ製ミサイルで、速度がマッハ4、射程距離が100㎞を超えるメテオを装着できるよう要求したが、米国政府がこれを拒否したためだ。
これに対して日本が導入したF-35は、メテオミサイルを装着できることがわかって、屈辱的な契約であるという指摘だ。
16日、軍関係者によると、韓国はロッキード・マーチンとの交渉で、F-35に米国の武器だけを装備することで合意したことが分かった。
この関係者はしかし、日本はロッキード・マーチンとの交渉で、F-35の武装リストに最初からメテオミサイルを含んでいて、米国政府もこれを了承したと明らかにした。
このような内容が事実だと確認できれば、もし韓国と日本が独島問題で、緊急時に空中戦を繰り広げた場合、韓国のF-35は日本のF-35に無条件で撃墜されるという意味であり、独島問題などで胸焼けをしている韓国人の怒りをさらにかきたてるものと見られる。
◆ソフトウェア供給の差別
米国はまた、これまで韓国に戦闘機の機体だけを売って、武装統合ができる技術やソースコード、整備の権限を渡してくれず、ソフトウェアも日本とは違うものを供給している。
実際韓国がアジア最強の戦闘機として2012年になってから私たちの空軍が戦力化を完了したF-15K戦闘機は、日本が1980年代に自主的に生産化した戦闘機である。
特に、韓国のF-15Kには日本地図が出ない地図ソフトを与えて、日本にはアジア全域が出てくるソフトウェアを供給していることが知られていて、韓国に対する米国の差別が度を超えているという指摘である。
F-35を導入しても、このようなソフトウェア差別供給は変わらないだろうと、軍関係者は見ている。
実際にF-35は、戦闘機を性能改良する場合に必要な情報であるソフトウェアのソースコードも全く提供しない。
昨年3次事業推進当時、防衛事業庁はソースコードの提供と関連して、「F-35は全く提供されず、米ボーイングのF-15SEはいくつかが提供されて、ユーロファイターは全面公開されている」と明らかにして、性能改良の面でもF-35が最も不利なものであることを確認した。
◆戦闘機の整備差別
韓国がF - 35を導入しても、韓国では、ウィンドウ(廠・整備倉)級の整備をすることができないし、部品も日本製品を使うようになる可能性が高い。
戦闘機がウィンドウ級の整備を受けるというのは、故障した戦闘機を解体でるところまで解体した後、部品交換などの整備をして、試験飛行をして、該当部隊に納品することをいう。
したがって、戦闘機のウィンドウ整備は、戦闘機の運用維持の技術をほとんど持っているということを意味する。
しかし、米国が最先端の航空電子機器を搭載したF-35のウィンドウ整備をすることができる技術や権利を韓国に渡すことは想像するのは難しい。
何よりも、アメリカはすでに日本でF-35戦闘機の生産ラインを作って部品を開発して自主的に生産できることを許諾した状況なのに加え、日本と地理的に近い韓国がウィンドウ整備をすることができる施設や技術、部品開発の許可を与えないのである。
したがって米国は、ウィンドウ整備はともかく、ライン整備や野戦整備さえも最小化で提案したことが分かった。
もちろんロッキード・マーチンは、「韓国が購入するF-35の整備は、韓国内でのみ行われるものであり、維持のために、米国や他の国に移動する必要が全くない」と公言しているが、航空専門家らは、韓国のF-35が整備のために移動しないというのが重要なのではなく、韓国がF-35の整備のための技術や権利を前もって受けていないなら、すべて米国に依存しなければならないという事実をより重視している。
◆米国の差別理由
韓国が日本と同じレベルでF-35を導入するが、メテオミサイル装備の問題から分かるように、米国が韓国を差別する理由は、何よりも戦略的に日本を優先するからである。
航空専門家は「韓国が自主的に戦闘機を作ることができず、空対空ミサイルと武装システムの統合能力を備えない限り、米国のこのような差別はずっと続くだろう」とし「このような点から、韓国は今、新しい光の中で、韓米関係と韓米同盟を覗いて見る必要がある」と指摘している。