大地震と津波によって駅や鉄橋が流されるなど、被災地を通るJR東日本の在来線の深刻な被害の全体像が明らかになってきました。被災地を走る在来線を復旧させるめどは立っていないということです。
JR東日本は、被災地を通る路線を中心に67すべての在来線について被害状況を調べた結果、これまでに、少なくとも駅のホームの損傷がおよそ150か所、線路の変形などがおよそ100か所確認されました。なかでも、太平洋沿いを走る路線は津波による被害が深刻で、線路が流されたり、がれきに埋まったりしていて、常磐線の宮城県にある坂元駅や福島県の新地駅など3つの駅が津波で押し流されました。また、鉄道橋も、八戸線で岩手県内の川に架かっていた40メートルの橋桁が流され、コンクリート製の橋脚だけになるなど、3か所で流出しました。さらに、津波の被害がなかった内陸部を走る路線も、地震の激しい揺れによって盛り土が崩れ、レールが波打って曲がるなど、至る所で大きなダメージを受けています。JR東日本によりますと、宮城県や福島県などの8つの路線には、依然、立ち入って調査するのが困難な区間も多いということで、被災地を走る在来線を復旧させるめどは立っていないということです。
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