景気の先行きが不透明な中、今年の春闘では「ベアアップ」の要求は姿を消し、焦点は「定期昇給の維持」。自動車大手はすべて定昇維持、電機各社も多くが定昇は維持しました。しかしリストラ中のNECや過去最大の赤字見通しのシャープは、人件費を含めた経費削減策について労使協議を今後も続ける方針と、電機業界の厳しさが浮き彫りに。かつてのように横並びの賃上げが難しくなるなか、春闘の役割も変わっていくと専門家は指摘します。働きやすさやワークライフバランスなど賃金以外の要求のウエートも高まっていくとみています。ソフトウェア開発会社「サイボウズ」が取り組むのは、社員の生活に合わせた給与プラン。「仕事重視」や「自分の時間重視」のプランが用意されています。最近登場したのは、両者の中間、「バランスプラン」。活用している社員は、その時々で最大限「仕事」をしながら、「個人の生活」との最高のバランスを取ることができると感じています。企業側が社員と“闘う”のではなく、要望をかなえることでやる気を引き出しています。ソーシャルゲーム大手のグリーでは、社員一人一人の働きぶりによって昇給を判断。少なくとも年2回、昇給のチャンスがあるといいます。日々のコミュニケーションや面談によって、社員の仕事ぶりを把握して労使ともに納得のいく給与決定を行っています。
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